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大人の会社見学in七尾

10月6日(土)~7日(日)の3連休の2日間で、事業承継事業の一環として「大人の会社見学in七尾」を開催しました。当日は、石川県内だけでなく、東京や長野県など様々な場所から、七尾の企業について知りたい。という方が12名集まりました。

 

 

まずは、「まいもん処 いしり亭」で能登の調味料「いしり」を使った料理を堪能。なんとご飯以外はすべての料理にいしりが使われているということで、参加者の皆さんも驚いていました。

おいしい料理を食べて打ち解けた雰囲気になった後は、スタッフも含めた全員の自己紹介。七尾出身の方でUターン希望の方、東京出身の方だけれど七尾へIターンを検討している方など様々な方が参加してくださいました。

昼食の後はいよいよ会社見学へ!今回は、2日間で4つの企業を巡りました。

最初の企業は、国下町にある天池合繊株式会社

代表取締役社長の天池氏から、「世界一軽い」と言われる極薄素材“天女の羽衣”を生み出したこれまでの経緯や、そこに至る努力、そして今後の展望などについてたっぷりお話を頂きました。ゼロから自社製品を作り上げ、世界へ売り出していくまでのお話に胸が熱くなりました。その後、実際に製品を手に取った参加者の方も驚くほどの軽さと薄さ。重ねても手がすける透明感となめらかな手触り。

「こんなに技術力の高い、新たな挑戦をしている企業が七尾にもあったんだ」と、七尾出身の参加者の方も驚いていました。

続いての企業は、湯川町にある龍王閣。看板には、「一夜の泊が二夜となる 天下の名湯」の文字が。こちらは代表者の高森氏の本物に対するこだわりと想いを体現する温泉運営を行ってます。多くの温泉施設は掃除などの手間を省くため、消毒用の塩素を入れることが当たり前です。しかし、龍王閣では、源泉の泉質にこだわり、地下600Mからくみ上げる自噴温泉。加温・加水・塩素も一切使用していません。今回はまずはそのこだわりの温泉を体感することから始まりました。温泉に入った後は、肌が弱い私でも、普段の肌のかゆみが和らぎ、もう一度入りたい、もう一泊したい!と思う「名湯」でした。

こうしたこだわりを持って運営されている龍王閣だからこそ、全国だけではなく世界からお礼のお手紙などが届くとのこと。高森氏のこだわりを引き継いでいくことの価値を感じることができました。

 

続いては、急遽予定を変更して、町内の祭りが行われているという新保町へ。

七尾市に来た方が驚くことの一つに「お祭りの多さ」があります。今回は、「仕事(働く)」だけでなく、実際に七尾での「生活(暮らす)」ことへのイメージも持ってもらうために、地域のお祭りにお邪魔させて頂きました。町内ごとに祭りの形式が違うというお話や、昔と今の違いなど参加者たちも盛り上がっていましたが、何より「お祭りがあることによって、地域の繋がりが強くなる。同じところに住んでいる人同士でで協力していけることが、地域で暮らすためには大切」ということを体感することができました。

お祭りを見て日も暮れたあと、和倉温泉の町並みを巡り、今夜のお宿である能登島の向田にある「民宿 さとみ」へ向かいます。

民宿さとみはその日に採れた素材を使い、四季折々のお料理を提供してくださっています。晩御飯で食べたイカの炙り焼きは、朝女将さんが採ってきたものを天日干しにしたもの。ほかにも夕食の食卓には旬の素材がずらり。

夕食の後は、さとみの女将さんから能登島にある民宿の現状についてもうかがうことができました。民宿という業態の特徴や、女性陣の働きがとても大切になるためお嫁さんの存在が重要なことなど、単なる働き手不足というだけではない理由もお伺いすることができました。これからの季節は女将さん自らとってきたキジ鍋や猪鍋が食べられるそうなので、季節ごとに違う味わいを感じられると思います。

翌日は、朝から場所を中島に移して牡蠣の養殖の現場へ。

今回は、牡蠣の養殖業を引き継いだ山田水産の山田さんにお話をお伺いしました。初めて見る養殖の現場に興味津々です。山田さんは牡蠣の養殖業を引き継いで現在3年目。参加者の方たちは「もともと水産業に携わっていなくても引き継げるの!?」という驚きとともに、自分たちにも可能性があるのかもしれない。と感じていたようでした。しかし、いま山田さんが順調に養殖業を行っているのも丁寧なコミュニケーションや周りの人からの協力があってこそ。山田さんご自身も、最初はたくさんの人に教えてもらいながら学んでいったということで、これから引き継ぐ気持ちのある人には「周囲の人と協力しながら一緒に学んでいける」ことが大切。という言葉も。牡蠣はこれからが最盛期ということで、ぜひ山田水産はじめ能登牡蠣を味わってもらいたいです。

そのあとは一本杉通にあるコワーキングスペース「banco」へ場所を移し、実際に移住してきた人の話を聞くことに。七尾では定期的に移住者の話を聞く「イジュトーーク!」が開催されていますが、その発起人のお一人小梶さんにお話を伺いました。

「東京で普通のサラリーマンをやっていて特別なスキルを持っていなくても移住して仕事をやっていけるのか」という参加者からの質問に小梶さんは「スキルを持っていなくても、やりたいと思う気持ちが大切。牡蠣の養殖もやったことがある人は少ないが、やりたいという気持ちがあれば自ずとやれるようになれるのでは」という答えを頂きました。やりたい。と思ったらまずは飛び込んでみるよう。と背中を押してもらった人も多かったのではないでしょうか。

いよいよ今回のツアーも大詰めです。最後は白馬町にあるイタリアンレストランVilla della Paceで能登の食材を使った料理を堪能しました。シェフの平田さんも東京からの移住者。七尾市にお店を構えることにした決め手を伺うと、「食材はもちろん、知り合いがいてこの土地で生活していけるイメージがわいたことが大きい」という答えが。仕事だけでなく、生活も自分が暮らすイメージを持てることが大切ということが分かりました。平田シェフは、イタリア・ミラノで行われるワールド・パスタ・チャンピオンシップに日本代表として出場されます。

今回の大人の会社見学in七尾では、今まで知らなかった地域の会社の魅力だけではなく、七尾で暮らしていくことのイメージができた。という感想が多く寄せられました。七尾市内の多様な地域をめぐり、実際に生活している方からお話を聞けたことでイメージを持てた人も多かったようです。

今後も、後継者や新たな担い手を七尾に呼び込むために様々な仕掛けを行っていきます。